SPSSからSQL Serverに接続する

 SQL Server に蓄積したデータを SPSS で解析する際には一旦 EXCEL のワークシートに出力していたのだが,この一手間が面倒になってきた.SPSS のメニューを眺めていると「データベースを開く」というメニューがある.これを使えないか?と試行錯誤した結果を備忘録として記す.

データベースへの接続は ODBC が基本

 ODBC, open database connectivity の略である.Microsoft が主導して規格化されたデータベースへの接続の手続きのことである.ここでは詳細には立ち入らない.

「ファイル」→「データベースを開く」→「新規クエリー」

 図を見れば分かると思うが,「ファイル」メニューから「データベースを開く」,「新規クエリー」と進む.

SPSSファイルメニューから「データベースを開く」「新規クエリー」
SPSSファイルメニューから「データベースを開く」「新規クエリー」

あれやこれや試してみたが,接続できたのは一つだけ

 ウィザードを開くと選択肢が五種類出てくる.順番に試していったが,接続が成功したのは一つだけだった.

接続 結果
ODBC Driver 13 for SQL Server Failure
ODBC Driver 17 for SQL Server Failure
SQL Server Success
SQL Server Native Client 11.0 Failure
SQL Server Native Client RDA 11.0 Failure

データベースウィザードが開く

 ウィザードが開く.初期画面には何も表示されていない.ここからデータソースを作っていく.

SPSSのデータベースウィザードが開く
SPSSのデータベースウィザードが開く

ODBCデータソースを追加

 まずは「ODBC データソースを追加」ボタンをクリック.

ODBCデータソースアドミニストレーター

 ODBCアドミニストレーター画面へと進む.タブがいくつも並んでいるが,ここで使用するのはデフォルトで表示されている「ユーザーデータソース」だけである.

 「追加…」ボタンをクリックする.

ODBCデータソースアドミニストレーター画面
ODBCデータソースアドミニストレーター画面

セットアップするデータソースのドライバーを選択する

 ここで 5 種類のドライバーが選択肢として出てくるが,3 番目の SQL Server 以外は最後の最後で接続に失敗する.理由は不明である.

「データソースの新規作成」「セットアップするデータソースのドライバーを選択してください」
「データソースの新規作成」「セットアップするデータソースのドライバーを選択してください」

新しいデータソース名,接続する SQL Server 名を入力する

 データソース名と SQL Server 名をここで入力する.データソース名は自分で識別できる任意の名前でよいが,SQL Server 名はデータベースエンジンの「サーバー名」を正しく入力する必要がある.SQL Server Management Studio を起動するなりして確認しておくこと.

新しいデータソース名,接続するSQL Server名を入力する
新しいデータソース名,接続するSQL Server名を入力する

ログイン認証方法を指定する

 SQL Server のログイン認証法を指定する.SQL Server インストールの際に特に何も変更していなければ Windows 認証になっているはずだが,SQL Server Management Studio を起動するなりして確認しておくこと.

SQL Serverのログイン認証法を指定する
SQL Serverのログイン認証法を指定する

既定のデータベースを変更する

 「既定のデータベースを以下のものに変更する」では実際に接続したいデータベースを指定する.デフォルトでは master が指定されているが,これでは無意味なのでちゃんと変更しておくこと.

「既定のデータベースを以下のものに変更する」では実際に接続したいデータベースを指定する
「既定のデータベースを以下のものに変更する」では実際に接続したいデータベースを指定する

システムメッセージの言語を指定する

 システムメッセージ言語の指定画面.特に何も変更しなくてよい.「完了」をクリックする.

システムメッセージ言語の指定画面.特に何も変更しなくてよい
システムメッセージ言語の指定画面.特に何も変更しなくてよい

データソースのテスト

 ODBC SQL Server セットアップ最終確認画面.ここで「データソースのテスト」を行う.

ODBC SQL Server セットアップ最終確認画面.ここでデータソースのテストを行う
ODBC SQL Server セットアップ最終確認画面.ここでデータソースのテストを行う

テスト結果

 SQL Server ODBCデータソーステスト結果.確認して「OK」をクリックする.

SQL Server ODBCデータソーステスト結果
SQL Server ODBCデータソーステスト結果

ユーザーデータソースを確認する

 今の作業で追加されたデータソースが表示されていることを確認して「OK」をクリックする.

新しく追加されたユーザーデータソースを確認する
新しく追加されたユーザーデータソースを確認する

再びデータベースウィザードに戻る

 今の作業で追加された ODBC データソースが表示されている.「次へ」ボタンが押せるようになっているのでクリック.

ODBCデータソースが追加されている
ODBCデータソースが追加されている

データの選択

 接続に成功すると「データの選択」に遷移する.左側のパネルに使用可能なテーブルが表示されている.

接続に成功すると「データの選択」に遷移する
接続に成功すると「データの選択」に遷移する

失敗するとこうなる

 データベースの接続に失敗するとこの画面になる.

データベースの接続に失敗
データベースの接続に失敗

まとめ

 SPSS から SQL Server へ直接接続する方法を記載した.実際のクエリはまた次の機会に解説しよう.

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