国勢調査から5歳階級の人口推移を調べる

日本人口の年齢階級推移(国勢調査より筆者作成)

 人口統計は最も重要な基幹統計の一つである.総務省の e-Stat は確かに有用であるが,かゆいところに手が届かない.例えば「市区町村ごと,年齢5歳階級ごとの人口構成の国勢調査ごとの推移を知りたい」という要求には全く無力である.

 主として技術的な理由によるものと,統計調査の粒度の細かさによる.技術的な理由としては,データベースの画面表示セル数の上限を容易に超えてしまうデータ量になってしまうことである.しかし,根本的な理由は調査の粒度の細かさである.

 2005 年以前と 2010 年以降とでは調査の精度が違う.今後は高精度なデータファイルが e-Stat に掲載されていくものと思われるが,2005 年以前に関しては都道府県より細かい粒度は存在しない.そこを求めると手作業になってしまい,現実的ではない.国立社会保障・人口問題研究所ならデータを持っているかもしれない.

 2020 年は国勢調査の年にあたる.総務省にはできるだけ細かい粒度でのデータ掲載を望むものである.

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国勢調査から職業別の年齢階級グラフを作ってみた

そもそも電力事業者の従業員数はどれだけなのか?

 ヒントは経済産業省の平成29年度電力市場環境調査にあった.20 ページに就業人員の調査という項目があり,その下に統計データからの推計値がある.

 日本標準産業分類で 331 電気業が 142800 名,日本標準職業分類で 641 発電員・変電員が 32800 名とある.これは 2015 年の国勢調査に基づいている.なら,次は元のデータに当たろう.

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