太陽光発電のサブスクリプションであるエネカリは TEPCO の提供するモデルである.毎月定額を支払う代わりに初期費用を0円で太陽光発電を導入できると謳われている.はたしてお得なのだろうか?利率を計算してみた.
パネルには発電容量の違いがある
今回問い合わせたのは 3kWh, 4kWh, 5kWh の三種類である.2kWhのモデルもあると聞いたが,パワーコンディショナーの電力ロスを考慮すると割に合わないと言っていたので除外した.6kWhのパネルも載せている住宅はあるらしいが,後述するように多くは4kWhのためこれも除外した.
発電容量ごとの費用
下表の通りであるが,実際には建てる家の構造,生活スタイルにより見積額が変わってくるため,最低料金で計算した.TEPCOによると一般的な家庭では4kWhの契約が多いとのことであった.
発電容量 | 一括払い | 月払い(10年間) | 月払い(15年間) |
---|---|---|---|
3kWh | 89,100 | 8300 | 6200 |
4kWh | 1,188,000 | 11,000 | 8,100 |
5kWh | 1,485,000 | 13,600 | 10,100 |
発電容量ごとの利率
利息=元金×年利÷(支払い日数/365)で計算する.式を変形すると年利=((支払総額-元金)/元金)×支払い年数となる.
支払総額は月額に120ヶ月または180ヶ月を掛け算して求める.元金には一括払いの金額を代入する.支払い年数は10または15である.
発電容量 | 月払い(10年間) | 月払い(15年間) |
---|---|---|
3kWh | 1.18% | 3.79% |
4kWh | 1.11% | 3.41% |
5kWh | 0.99% | 3.36% |
まとめ
当然のことだが,総額が最も安くなるのは一括払いである.住宅を建てる際には住宅ローンを組むのが一般的と思われるが,TEPCOに利息を払うのと銀行に利息を払うのとどちらが得なのか,ローン金利と比較してよく考えてもらう材料にしていただければ幸いである.