熱中症搬送人員数に平均風速や平均雲量は影響するか

 熱中症搬送人員数に日最高気温と平均水蒸気圧が強く影響することは疑いの余地がない.他の気象条件として風速や雲量が負の影響をおよぼす可能性はないだろうか.言い換えると,風速が強ければ熱中症を発症する可能性が下がることは考えられないか,晴れよりも曇りや雨の日は熱中症を発症する可能性が下がることは考えられないかということである.

 前回の記事で熱中症データベースに平均風速をインポートした.詳細は割愛するが,同様の手順で平均雲量のデータもインポートできる.

 今回は説明変数として日最高気温,平均水蒸気圧に平均風速および平均雲量を加えて一般化線形モデルにて解析を行い,tree関数で可視化を試みた.

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一般化線形混合モデルを用いて熱中症搬送人員数に対する日最高気温と平均水蒸気圧の回帰係数を推定する

 総務省消防庁の公開している熱中症搬送人員数は都道府県ごとに毎日データを反復抽出しているとも言える.複数の都道府県から繰り返しデータを取るのは独立した反復ではなく,疑似反復と考えられる.このような場合,都道府県単位で差が生じると考えられ,一般化線形混合モデルを用いて回帰係数を推定する必要がある.

 今回はRのglmmML()関数を用いて一般化線形混合モデルを用いた回帰係数の推定を行った.

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