第13章 空間の関係性を検査する(Begining Spatial with SQL Server 2008)

SQL Server

 空間情報を解析するとき,しばしば地球上の2つ以上の地物の関係を理解したくなる.例えば,a と b はどれだけ離れているのか?x と y との間の経路に z はあるのか?p と q は共通の境界を共有しているのか?本章では,これらの疑問に答えるためのメソッドを紹介し,空間データの2つのアイテム間の関係の異なる点から比較しよう.これらのメソッドのすべての構文は,比較のなされるインスタンスがパラメータとしてメソッドに提供され,最初のインスタンス上で次のように動作する.

Instance1.Method(Instance2)

 geometry 型および geography 型の両者が実装しているメソッドのコアセットは空間関係を比較するのに使われ,STEquals(), STIntersects(), STDistance() を含んでいる一方,geometry 型は特異的な関係を検査するのに使うもっと拡張した範囲のメソッドを実装しており,STOverlaps(), STCrosses(), および STContains() のようなものである.本章で紹介する各メソッドについて,どちらのデータ型で使われるか示そう.注意すべき点として,geometry 型および geography 型両者に実装されていても,異なるデータ型のインスタンスをそのメソッドで比較することはできないことである.例えば,STDistance() メソッドは2つの geography 型インスタンス間または2つの geometry 型インスタンス間の距離を計算することはできるが,geometry 型インスタンスと geography 型インスタンス間の距離を決定するのに使うことはできない.

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「学力の経済学」を読む

 俺自身は二児の父親である.何かのきっかけで表題の書籍を読んだ.日本では教育に関して統計を駆使したデータが少ない.教育評論家,育児の専門家などの「専門家の意見」ばかりが取り上げられ,エビデンスに基づいたデータというものが存在しないに等しい状況である.

 育児中の母親は必死になって育児書を読みあさり,東大に息子全員を入学させた母親の話に耳を傾けている.子供により良い人生を送ってほしいとの願いからくる行動であることは疑いない.数万人の子供を診た小児科医の話も傾聴に値するだろう.しかし,それも所詮一人の人間という限界に突き当たる.

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